デニス・チェンバース
デニス・チェンバース Dennis Chambers | |
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デニス・チェンバース(2017年) | |
基本情報 | |
出生名 | Dennis Milton Chambers |
生誕 | 1959年5月9日(65歳) |
出身地 | アメリカ合衆国 メリーランド州ボルチモア |
ジャンル |
ジャズ ジャズ・フュージョン ファンク ラテン・ロック |
担当楽器 | ドラム、パーカッション |
活動期間 | 1978年 - |
レーベル | Sugar Hill Records |
共同作業者 | パーラメント/ファンカデリック(Pファンク) |
公式サイト |
www |
デニス・チェンバース(Dennis Chambers、1959年5月9日 - )は、アメリカ合衆国のドラマーで、ジョン・スコフィールド、ジョージ・デューク、ブレッカー・ブラザーズ、サンタナ、パーラメント/ファンカデリック(Pファンク)、ジョン・マクラフリン、ナイアシン、マイク・スターン、キャブ、グレッグ・ハウ、ヴィクター・ウッテンなど、多数のミュージシャンたちと共に録音を行い、共演している。チェンバースは広く様々な音楽ジャンルで演奏する能力があるが、最もよく知られているのは、ジャズ・フュージョン、ファンク、ラテン音楽における演奏であろう。チェンバースは素早い手の動きと、バスドラムでの3連符の演奏で最もよく知られている。チェンバースは後進の若いドラマーたちを数多く支援しているが、その最も目立った例は、トニー・ロイスターJr.である。
経歴
[編集]チェンバースは、4歳からドラムを始め、6歳のときには、ボルチモア地域のナイトクラブでギグに参加していた。1981年にはヒップホップのレーベルであるシュガー・ヒル・レコードから、レーベル専属の「ハウス・ドラマー」に採用された。チェンバースは、シュガー・ヒルがリリースした数多くの作品で演奏しており、その中には「Rapper's Delight」も含まれている。1978年、18歳だったとき、チェンバースはパーラメント/ファンカデリック(Pファンク)のメンバーとなり、1985年までメンバーとしてとどまった[1]。1986年にジョン・スコフィールド・バンドに参加した。以降のチェンバースは、ジャズ・フュージョン分野の主要な人びとの大部分と共演を果たしている[2]。
チェンバースは、批評家たちからの評価の高いメイシオ・パーカーのライブ・アルバム『Roots and Grooves』(2007年)に、永年の友人であるベーシストのロドニー・"スキート"・カーティス (Rodney "Skeet" Curtis) やWDRビッグ・バンド・ケルンとともに参加した。また、チェンバースは、カルロス・サンタナのツアーに長く参加しており、また、自身のバンドであるナイアシンでも活動している。
2011年8月26日、チェンバースは、『レイト・ショー・ウィズ・デイヴィッド・レターマン』の「ドラム・ソロ・ウィークII」に、トニー・ロイスターJr.、ギャヴィン・ハリソン、ニール・パート、スチュワート・コープランドといった他の有名ドラマーたちとともに出演した。
使用器材
[編集]チェンバースは、パール楽器製造のドラムス、ペダル、ハードウェア、ラックなどとともに、ジルジャンのシンバル、ドラムスティック、その他のアクセサリーや、エヴァンス(EVANS:ダダリオ傘下)のドラムヘッドを使用している[2]。
エピソード
[編集]2007年、レッド・ツェッペリンがロンドンのO2アリーナで演奏する直前に、ジョン・ボーナムの息子ジェイソン・ボーナムは、インタビューで「もし、誰かにこの機会を譲るとしたら、どのドラマーをドラムの座につく者として推薦しますか?」と問われた。ジェイソンは、「もし僕が選ぶなら、おそらく強いスイング感が出せるジャズ・ドラマーだろうね。そうだね、デニス・チェンバース。彼なら、ほかのロック・ドラマーでは及ばないところまで「イケル」と思うよ。」と応えた。
2011年の Bonedo のインタビューで、デニス・チェンバースは、影響を受けたり、好みであるドラマーとして、クライド・スタブルフィールド、アル・ジャクソンJr.、スティーヴ・ガッド、ヴィニー・カリウタ、ゲイリー・ハズバンド、ジャック・ディジョネット、ビリー・コブハム、バディ・リッチ、エルビン・ジョーンズ、ロイ・ヘインズ、トニー・ウィリアムスらの名を挙げている。
おもなディスコグラフィ
[編集]年 | 名義 | タイトル | レーベル |
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1983 | Pファンク・オールスターズ | Live at the Beverly Theater in Hollywood | Westbound |
1986 | ジョン・スコフィールド | Blue Matter | Gramavision |
1987 | ジョン・スコフィールド | Loud Jazz | Gramavision |
1987 | ジョン・スコフィールド | Pick Hits Live | Gramavision |
1989 | ゲイリー・トーマス | By Any Means Necessary | JMT |
1990 | ビル・エヴァンス・グループ(ビル・エヴァンス、チャック・ローブ、ジム・ビアード、ダリル・ジョーンズ、デニス・チェンバース) | Let The Juice Loose (Live at the Blue Note, Tokyo) | Bellaphon |
1990 | ゲイリー・トーマス | While the Gate Is Open | JMT |
1991 | デニス・チェンバース | Big City | Glass House |
1991 | ゲイリー・トーマス | The Kold Kage | JMT |
1992 | カール・フィリピアク・グループ(カール・フィリピアク、デニス・チェンバース、ポール・ソロカ (Paul Soroka)、ジム・チャールセン (Jim Charlsen)、ヴィクター・ウィリアムス (Victor Williams)、ジョージ・グレイ (George Gray)、デイヴ・フェラール (Dave Fairall)、ロッド・ダニエルズ (Rod Daniels)) | Right on Time | Geometric Records |
1992 | ビル・エヴァンス、チャック・ローブ、ミッチ・フォアマン、ヴィクター・ベイリー、デニス・チェンバース) | Petite Blonde(ライブ盤) | Lipstick Records |
1992 | ブレッカー・ブラザーズ | The Return Of The Brecker Brothers | GRP Records |
1992 | デニス・チェンバース | Getting Even | Glass House |
1993 | Graffiti(デニス・チェンバース、ハーコン・グラフ、ゲイリー・グレインジャー、ウルフ・ワキニウス) | Good Groove | ESC Records |
1993 | Charles Blenzig (マイク・スターン、ウィル・リー、アレックス・フォスター、マノロ・バドレーナ、マイケル・ブレッカー) | Say what you mean | Big World |
1994 | ジョン・マクラフリン & ザ・フリー・スピリット | Tokio Live | Japan Import |
1995 | スティーリー・ダン | Alive in America | Giant |
1996 | ナイアシン | Niacin | Stretch |
1997 | ジョン・マクラフリン、ゲイリー・トーマス | The Heart of Things | Verve/Universum |
1997 | ナイアシン | Live! - Blood, Sweat & Beers | Stretch |
1998 | ナイアシン | High Bias | Stretch |
1999 | ヴィクター・ベイリー | Low Blow | ESC Records |
1999 | ナイアシン | Deep | Magna Carta |
2000 | ジョン・マクラフリン | The Heart of Things: Live in Paris | Verve |
2000 | キャブ(バニー・ブルネル、トニー・マカパイン) | CAB | Tone Center Records |
2001 | キャブ(バニー・ブルネル、トニー・マカパイン) | CAB 2 | Tone Center Records |
2001 | ブレット・ガース、T・J・ヘルメリッチ、ゲイリー・ウィリス、スコット・キンゼイ | Uncle Moe's Space Ranch | Tone Center Records |
2001 | ナイアシン | Time Crunch | Magna Carta |
2002 | キャブ(バニー・ブルネル、トニー・マカパイン) | CAB 4 | Tone Center Records |
2002 | デニス・チェンバース | Outbreak | Esc |
2003 | グレッグ・ハウ、ヴィクター・ウッテン、デニス・チェンバース | ""Extraction"" | Tone Center Records |
2003 | ビレリ・ラグレーン、ドミニク・ディ・ピアッツァ、デニス・チェンバース | Front Page | Sunny Side Records |
2005 | ナイアシン | Organik | Magna Carta |
2006 | デニス・チェンバース | Planet Earth | BHM |
2006 | デニス・チェンバース、ジェフ・バーリン、デヴィッド・フュージンスキー、T・ラヴィッツ | Boston T Party | Tone Center |
2006 | True Spirit (ジョン・グラント (John Grant)、ヴィクター・ウィリアムス、デニス・チェンバース、ナジー) | True Spirit | Indy release |
2007 | カール・フィリピアク・グループ | I Got Your Mantra | Art of Life Records |
2007 | メイシオ・パーカー、WDRビッグ・バンド・ケルン 、指揮マイケル・アビーン、ロドニー・"スキート"・カーティス | Roots and Grooves | Heads Up |
2007 | ブレット・ガースド、T・J・ヘルメリッチ、ゲイリー・ウィリス、スコット・キンゼイ | Moe's Town (Uncle Moe's Space Ranch) | Tone Center Records |
2008 | ポール・ハンソン | Frolic in the Land of Plenty | Abstract Logix Records |
2009 | ディーン・ブラウン | DBIII:live at the Cotton Club Tokyo | BHM records |
2009 | Tony Bunn | Small World | ATP Records Group |
2010 | グレッグ・ハウ、櫻井哲夫、デニス・チェンバース | Vital World | Abstract Logix Records |
2012 | ナイアシン | Krush | Prosthetic |
脚注
[編集]- ^ “Dennis Chambers: Biography”. All About Jazz. 2011年5月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年4月21日閲覧。
- ^ a b Wynn, Ron. “Dennis Chambers: Biography”. Allmusic. 2010年4月21日閲覧。
外部リンク
[編集]- DennisChambers.com
- Drummerworld: Dennis Chambers
- Dennis Chambers Bio, Interview & Video-Workshop on Bonedo.de (text-German/video-English)