国民議会 (フランス)
フランスの議会 国民議会 (こくみんぎかい) Assemblée nationale | |
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第五共和政第16立法期 | |
種類 | |
種類 | |
役職 | |
議長 | |
多数党代表 | |
少数党代表 | |
構成 | |
定数 | 577 |
院内勢力 | 与党(250)
アンサンブル(250)
野党(327) 新人民連合環境・社会(151)
国民連合グループ(89)
共和党グループ(62)
会派に属さない議員(9) |
合同会議 | 両院合同会議 |
任期 | 5年 |
選挙 | |
小選挙区2回投票制 | |
前回総選挙 | 2022年6月12日、19日 |
次回総選挙 | 2024年6月30日、7月7日 |
議事堂 | |
フランス、 イル=ド=フランス地域圏パリ市 ブルボン宮殿(国民議会議事堂) | |
ウェブサイト | |
Assemblée nationale | |
憲法 | |
フランス共和国憲法 |
国民議会(こくみんぎかい、フランス語: Assemblée nationale)は、フランス国会の議院のひとつ。下院に相当し、元老院とともに両院制の国会を構成する。
名称は、フランス革命期の国民議会(フランス語: Assemblée nationale)に由来する[注 1]。
元老院がリュクサンブール宮殿を議事堂としているのに対し、国民議会はブルボン宮殿を議事堂としている。
権限
[編集]フランスの二院制は、日本や英国、米国などと異なり、ひとつの議会を構成する議院ではなく、それぞれが独立した議会である。国民議会に優先権があり、元老院は主に諮問機構として機能している。
- 国民議会のみが有する権限
- 政府の信任・不信任の手続き
- 国民議会が元老院に優越する権限
- 予算法案の審議権
- 両院不一致の場合における最終議決権(憲法改正を除く)
概要
[編集]総定数は577名。フランス本土から539名、海外県・海外領土から27名、在外フランス人から11名が選出される。2008年7月21日の国会制度改革案の成立により、在外フランス人向けの議席が設けられることになった[1]。
選挙制度は1区1人選出の小選挙区制で、有効得票の50%超(2分の1)かつ登録有権者の25%以上(4分の1)の得票を得た候補がいない場合において、登録有権者の12.5%(全体の8分の1)以上の得票を得た候補による決選投票を行なう2回投票制(Two-round system)が導入されている。
1区あたりの人口はおよそ11万人である。2022年時点で、海外の選挙区を除くと一番人口の多い選挙区(オート=ガロンヌ県第 2 選挙区・163,019人)と少ない選挙区(オート=アルプ県第 2 選挙区・64,199人)で2.5倍以上の格差がある。
大統領は1年に一回まで議会を解散でき、2024年6月10日までに6回の解散が行われている。最新の議会解散は2024年6月9日にエマニュエル・マクロン大統領によって行われた。
会派
[編集]15名以上の議員が署名を付した政策綱領を提出することで会派の結成が認められる。2008年の憲法改正とこれに伴う制度改革により、野党会派および与党少数会派は発言時間等について固有の権利を保障されることになった[2]。
2022年6月28日時点の会派名および議席数は以下の通り。なお会派の準構成員には協同議員(apparentés)の身分が与えられ、会派別議席数を算出する場面では正規所属議員と同様に扱われる[2]。
略称 | 会派名 | 議席数 | 構成党派 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
所属 | 協同 | 合計 | ||||
RE | 再生 | 168 | 4 | 172 | 再生、急進党、地平線など | |
RN | 国民連合 | 88 | 1 | 89 | 国民連合など | |
FI | 不服従のフランス | 75 | 0 | 75 | 不服従のフランス、左翼党など | |
LR | 共和党 | 59 | 3 | 62 | 共和党 | |
DEM | 民主グループ・民主運動および無所属 | 48 | 0 | 48 | 民主運動、再生 | |
SOC | 社会党・同盟グループ | 27 | 4 | 31 | 社会党、共和国市民運動など | |
HOR | 地平線 | 28 | 2 | 30 | 地平線、再生など | |
ECO | エコロジスト | 23 | 0 | 23 | ヨーロッパ・エコロジー=緑の党など | |
GDR | 民主・共和左翼グループ | 22 | 0 | 22 | フランス共産党など | |
LIOT | 自由主義者・無所属および海外領土選出グループ | 16 | 0 | 16 | 急進党など | |
NI | 無所属 | – | – | 9 | – |
このうち、再生と民主グループ、地平線の3会派が政党連合「アンサンブル」を、不服従のフランス、社会党・同盟グループ、エコロジスト、民主・共和左翼グループの4会派が政党連合「新人民連合環境・社会」を結成している。
役職
[編集]歴代議長
[編集]代 | 氏名 | 所属政党 | 着任日 | 退任日 |
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1 | ジャック・シャバン=デルマス | 新共和国連合(UNR) 共和国民主連合(UDR) |
1958年12月9日 | 1969年6月20日 |
2 | アシル・プレッティ | 共和国民主連合(UDR) | 1969年6月25日 | 1973年4月1日 |
3 | エドガール・フォール | 共和国民主連合(UDR) 共和国連合(RPR) |
1973年4月2日 | 1978年4月2日 |
4 | ジャック・シャバン=デルマス | 共和国連合(RPR) | 1978年4月3日 | 1981年5月21日 |
5 | ルイ・メルマズ | 社会党(PS) | 1981年7月2日 | 1986年4月1日 |
6 | ジャック・シャバン=デルマス | 共和国連合(RPR) | 1986年4月2日 | 1988年6月12日 |
7 | ローラン・ファビウス | 社会党(PS) | 1988年6月23日 | 1992年1月21日 |
8 | アンリ・エマニュエリ | 社会党(PS) | 1992年1月22日 | 1993年4月1日 |
9 | フィリップ・セガン | 共和国連合(RPR) | 1993年4月2日 | 1997年4月21日 |
10 | ローラン・ファビウス | 社会党(PS) | 1997年6月12日 | 2000年3月27日 |
11 | レイモン・フォルニ | 社会党(PS) | 2000年3月27日 | 2002年6月18日 |
12 | ジャン・ルイ・ドブレ | 国民運動連合(UMP) | 2002年6月25日 | 2007年3月4日 |
13 | パトリック・オリエール | 国民運動連合(UMP) | 2007年3月7日 | 2007年6月19日 |
14 | ベルナール・アコワイエ | 国民運動連合(UMP) | 2007年6月26日 | 2012年6月19日 |
15 | クロード・バルトローヌ | 社会党(PS) | 2012年6月26日 | 2017年6月20日 |
16 | フランソワ・ド・ルジー | 共和国前進(REM) | 2017年6月27日 | 2018年9月4日 |
17 | リチャード・フェラン | 共和国前進(REM) | 2018年9月12日 | 2022年6月21日 |
18 | ヤエル・ブラウン=ピヴェ | 共和国前進(REM) | 2022年6月22日 | - |
現在の副議長
[編集]氏名 | 所属会派 | ||
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1 | ヴァレリー・ラボ― | 社会党 | |
2 | エロディ・ジャキエ=ラフォルジョ | 民主運動 | |
3 | ナイマ・ムチュ | 地平線 | |
4 | キャロリーヌ・フィアット | 不服従のフランス | |
5 | セバスチャン・ショニュー | 国民連合 | |
6 | エレーヌ・ラポルト | 国民連合 |
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 「Assemblée nationale」という名称は同じだが、組織として直接その流れを汲んでいるわけではない。
出典
[編集]- ^ フランス国会が制度改革案を採択
- ^ a b 古賀豪; 奥村牧人; 那須俊貴『主要国の議会制度』(レポート)国立国会図書館〈基本情報シリーズ〉、2010年3月、34頁 。2017年9月23日閲覧。
- ^ “Effectif des groupes politiques” [Membership of political groups] (フランス語). Assemblée nationale. 2017年7月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月18日閲覧。