2024年の台風
本記事に含まれる熱帯低気圧の中心気圧や風速、発生場所・日時等及びそれらの出典は発表された直後の速報値である可性があります。気象庁は台風消滅後も事後解析を行い、その結果を確定値として公開します。確定値が公開された場合、データを確定値に修正していますが、各節中の出典は速報値のままであるものが殆どとなります。資料として利用される際にはご注意ください。なお、確定値の出典である気象庁HPのリンクは、#各熱帯低気圧の影響の「出典」にまとめて掲載してあります。(2021年8月) |
軌跡の地図 | |
最初の熱帯低気圧発生 | 5月23日 |
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最初の台風発生 | 5月26日 |
最も強かった 台風 |
台風1号 – 980 hPa, 70 kt |
熱帯低気圧の総数 | 5 |
台風の総数 | 4 |
タイフーンの総数 | 2 |
総死亡者数 | 不明 |
総被害額 | 不明 |
2022, 2023, 2024, 2025, 2026 |
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2024年の台風(2024ねんのたいふう、太平洋北西部および南シナ海[注 1]で発生した熱帯低気圧)のデータ。データは基本的に日本の気象庁の情報に基づき、気象庁が熱帯低気圧としていない一部のものについては、合同台風警報センター (JTWC) のみに準拠する。
月別の台風発生数
[編集]1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年間 |
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2 | 2 |
各熱帯低気圧の活動時期
[編集]各台風の活動時期
[編集]台風に分類されている熱帯低気圧
[編集]台風1号(イーウィニャ)
[編集]この台風のデータは速報値です。後日修正される可能性があることに留意してください。 |
タイフーン (JMA) | |||
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カテゴリー2 タイフーン (SSHWS) | |||
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発生期間 | 5月26日 – 5月31日 | ||
ピーク時の強さ | 70 kt (10分間平均) 980 hPa |
202401・01W・アゴン
5月20日頃に発生した低圧部が徐々に発達して23日3時にミンダナオ島の東で熱帯低気圧になった。
気象庁は同日9時、この熱帯低気圧が24時間以内に台風に発達する見込みとした[1][2]。
なお、PAGASAはこの時点で熱帯低気圧がフィリピン責任地域(PAR)に入っているとして、フィリピン名「アゴン(Aghon)」を付与している。
26日、フィリピン付近で熱帯低気圧が台風1号に発達し、「イーウィニャ(Ewiniar)」と命名された[3][4]。
台風が発生したフィリピンではケソン州で新生児を含む3人が死亡した[5]。
なお、台風1号の発生が5月にずれ込むのは2020年以来4年ぶりであり、統計開始以来7番目に遅い発生となった[4][6][7]。また、熱帯低気圧がフィリピンに上陸し陸上を進んだことで当初の予想より発生が遅れることになった。
台風はフィリピンを抜けた後急発達し27日9時には、強い勢力となり暴風域が発生した[8]。
その後本州の南を進んで31日15時に、温帯低気圧に変わった[9]。
台風1号の名前「イーウィニャ(Ewiniar)」は、ミクロネシアが提案した名称で、嵐の神を意味する[10]。
台風2号(マリクシ)
[編集]この台風のデータは速報値です。後日修正される可能性があることに留意してください。 |
トロピカル・ストーム (JMA) | |||
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トロピカル・デプレッション (SSHWS) | |||
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発生期間 | 5月31日 – 6月1日 | ||
ピーク時の強さ | 35 kt (10分間平均) 998 hPa |
202402・02W
気象庁は5月30日、前日発生した低圧部が南シナ海で熱帯低気圧に発達したとすると同時に、この熱帯低気圧が24時間以内に台風に発達する見込みとした[11]。
31日15時、南シナ海で熱帯低気圧から台風2号に発達し、「マリクシ(Maliksi)」と命名された[12][13]。
台風は中国を進み6月1日15時に華南で熱帯低気圧に変わった[14]。
台風2号の名前「マリクシ(Maliksi)」は、フィリピンが提案した名前で、速いを意味する[10]。
台風3号(ケーミー)
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タイフーン (JMA) | |||
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カテゴリー4 タイフーン (SSHWS) | |||
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発生期間 | 7月20日 – | ||
ピーク時の強さ | 85 kt (10分間平均) 950 hPa |
202403・05W・カリナ
気象庁は7月19日、17日ごろに発生した低圧部が熱帯低気圧に発達したとした。 さらに同日中に、この熱帯低気圧が24時間以内に台風に発達する見込みであるとした[15]。
熱帯低気圧は20日15時にフィリピンの東で台風へと発達し、「ケーミー(Gaemi)」と命名された [16][17]。また、台風3号が7月20日に発生するのは統計開始以来5番目に遅い記録となった[18]。
台風はフィリピンの東海上を北上しながら発達。22日9時には中心付近の最大風速が35m/sに達し、強い勢力となった[19]。
台風3号の名前「ケーミー(Gaemi)」は、韓国が提案した名前で、アリを意味する[10]。
台風4号(プラピルーン)
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シビア・トロピカル・ストーム (JMA) | |||
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トロピカル・ストーム (SSHWS) | |||
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発生期間 | 7月21日 – 7月23日 | ||
ピーク時の強さ | 60 kt (10分間平均) 980 hPa |
202404・04W・ブッチョイ
気象庁は7月19日、南シナ海で熱帯低気圧が発生したとした。 さらに同日中に、この熱帯低気圧が24時間以内に台風に発達する見込みであるとした[15]。
21日12時、南シナ海で熱帯低気圧から台風に発達し、「プラピルーン(Prapiroon)」と命名された[20][21]。また、台風4号が7月21日に発生するのは統計開始以来9番目に遅い記録となった[22]。
台風は南シナ海を北東進し、海南島に上陸後ベトナムのハロン市付近に上陸。23日21時に熱帯低気圧に降格した。
台風4号の名前「プラピルーン(Prapiroon)」は、タイ王国が提案した名前で、雨の神を意味する[10]。
気象庁が「台風」に分類しなかった熱帯低気圧
[編集]熱帯低気圧の詳細な解析や確定値の発表は行われないため、データは基本的に速報値にのみ基づく。 |
熱帯低気圧番号(○○W)は、合同台風警報センター(JTWC)が熱帯低気圧と認めたものに付与し、同機関をはじめ海外の各気象機関で用いられる。フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)がフィリピン名を命名している場合、フィリピン名も併記する。また、熱帯低気圧番号がない場合にも、気象庁が熱帯低気圧としたものを以下に「TD」と単に表す。
TD03W
[編集]トロピカル・デプレッション (JMA) | |||
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トロピカル・デプレッション (SSHWS) | |||
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発生期間 | 7月13日 – 7月16日 | ||
ピーク時の強さ | 30 kt (10分間平均) 1002 hPa |
- 気象庁は7月13日、南シナ海で熱帯低気圧が発生したとした。
その他の熱帯低気圧
[編集]各熱帯低気圧の影響
[編集]台風・ 熱帯低気圧 |
名称 | 期間 | 大きさ・ 強さ |
階級 | 最大風速 | 最低気圧 | 影響地域 | 被害額 | 死者・行方不明者数(人) | 出典 |
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台風1号 | イーウィニャ(アゴン) | 5/23 - 5/31 | 強い | TY | 35m/s(70kt) | 980hPa | フィリピン | 不明 | 7人 | [5] |
TY | 50m/s(95kt) | 957hPa | ||||||||
台風2号 | マリクシ | 5/30 - 6/1 | - | TS | 18m/s(35kt) | 998hPa | 中国(華南)・台湾 | - | - | - |
TD | 15m/s(30kt) | 995hPa | ||||||||
TD03W | - | 7/13 - 7/16 | - | TD | - | 1000hPa | ベトナム・ラオス | - | - | - |
TD | 15m/s(30kt) | 1000hPa | ||||||||
台風4号 | プラピルーン(ブッチョイ) | 7/19 - | - | STS | 30m/s(60kt) | 980hPa | 中国(華南・海南島) | - | - | - |
TS | 30m/s(60kt) | 985hPa | ||||||||
台風3号 | ケーミー(カリナ) | 7/19 - | 大型・強い | TY | 45m/s(85kt) | 950hPa | フィリピン | - | - | - |
TY | 60m/s(120kt) | 948hPa | ||||||||
- 「期間」は熱帯低気圧として存命した期間を表す。台風が熱帯低気圧に変わった場合、熱低化から消滅までの期間も含む。
- 「階級」は気象庁が示す国際分類で、TD=トロピカル・デプレッション、TS=トロピカル・ストーム、STS=シビア・トロピカル・ストーム、TY=タイフーンである。STY=スーパータイフーンは、合同台風警報センター(JTWC)の分類で、タイフーンのうち最大風速が130kt(約65m/s、1分間平均)以上のもの。
- 合同台風警報センター(JTWC)の表記のうち、MD=モンスーン・ディプレッション(モンスーン型の熱帯低気圧)、WV=トロピカル・ウェーブ(高気圧の縁に出来る熱帯の波)、DB=トロピカル・ディスターバンス(熱帯擾乱)、DS=ディスィペインティング(散逸擾乱)、IN=インランド(地形性低気圧)、SD=サブ・トロピカル・ディプレッション(亜熱帯低気圧)、SS=サブ・トロピカル・ストーム(亜熱帯性台風)、EX=エクストラ・トロピカル・システムズ(温帯低気圧またはそれに準ずるもの)をそれぞれ表す。このうちWV,DBはLPA(低圧部)に属し、MD、SDは熱帯低気圧に属する。
- なお、米軍の最終事後解析は2024年に公開される予定の資料を出典にて明記する。
- 上段は気象庁の情報、下段はJTWCの情報である。
- 台風3号、4号は順序が入れ替わっているが米軍が熱帯低気圧と認めた順に示している。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 気象庁の観測対象範囲である東経100度から180度までの北半球。
出典
[編集]- ^ 石榑亜紀子 (2024年5月23日). “熱帯低気圧が発達 今後24時間以内に台風1号発生へ 前線を活発化させる恐れも”. tenki.jp. 日本気象協会. 2024年5月23日閲覧。
- ^ “5か月ぶりに台風発生の可能性 次に発生すると“台風1号””. ウェザーニュース (2024年5月23日). 2024年5月23日閲覧。
- ^ “台風1号(イーウィニャ)発生 5か月ぶりの台風 接近前の大雨に要注意”. ウェザーニュース. 2024年5月26日閲覧。
- ^ a b “台風1号「イーウィニャ」発生 5月の台風1号発生は4年ぶり 統計史上7番目に遅い”. tenki.jp. 日本気象協会 (2024年5月26日). 2024年5月26日閲覧。
- ^ a b “Aghon heads out, leaves 3 dead”. The Manila Times (2024年5月29日). 2024年5月29日閲覧。
- ^ “台風1号発生 ゆっくりと北上中 29日に南大東島近海に進む見通し”. TBS NEWS DIG (2024年5月26日). 2024年5月26日閲覧。
- ^ “デジタル台風:台風リスト”. デジタル台風. 2024年5月29日閲覧。
- ^ “台風1号は急発達し強い勢力に 本州の南を離れて通過も前線の影響で大雨に”. ウェザーニュース. 2024年5月27日閲覧。
- ^ “台風1号が温帯低気圧に変化 関東は本降りの雨に注意”. ウェザーニュース. 2024年5月31日閲覧。
- ^ a b c d “台風の番号とアジア名の付け方”. 気象庁. 2024年5月26日閲覧。
- ^ “南シナ海で新たな台風発生の可能性 発生すると“台風2号””. ウェザーニュース (2024年5月30日). 2024年5月30日閲覧。
- ^ “「台風2号」が発生 短命でも影響の可能性あり 台風発生が遅い年でも油断せず(気象予報士 吉田 友海)”. tenki.jp (2024年5月31日). 2024年5月31日閲覧。
- ^ “台風2号(マリクシ)発生 北上して中国大陸へ 日曜日から沖縄で大雨のおそれ”. ウェザーニュース. 2024年5月31日閲覧。
- ^ “台風2号 熱帯低気圧に変わりました(気象予報士 日直主任)”. tenki.jp (2024年6月2日). 2024年6月2日閲覧。
- ^ a b “熱帯低気圧が台風に発達する予想 暴風域伴い沖縄に接近する可能性”. ウェザーニュース (2024年7月19日). 2024年7月20日閲覧。
- ^ “大型の台風3号「ケーミー」発生 台風発生は約2か月ぶり 来週は沖縄を直撃のおそれ”. tenki.jp (2024年7月20日). 2024年7月20日閲覧。
- ^ “大型の台風3号(ケーミー)発生 暴風域伴い沖縄に接近するおそれ 進路に注意”. ウェザーニュース (2024年7月20日). 2024年7月20日閲覧。
- ^ “デジタル台風:台風リスト”. デジタル台風. 2024年5月29日閲覧。
- ^ “台風3号(ケーミー)は強い勢力に発達 沖縄は明日から次第に荒天に”. ウェザーニュース (2024年7月22日). 2024年7月22日閲覧。
- ^ “台風4号(プラピルーン)発生 南シナ海を北上 日本への影響なし”. ウェザーニュース. 2024年7月21日閲覧。
- ^ “台風4号「プラピルーン」が発生(気象予報士 日直主任)”. tenki.jp (2024年7月21日). 2024年7月21日閲覧。
- ^ “デジタル台風:台風リスト”. デジタル台風. 2024年5月29日閲覧。
確定値
[編集]
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]民間気象機関