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新卒エンジニア向けの生成AI研修(ハンズオン編)の教材を公開します

Last updated at Posted at 2024-07-23

自社の新卒メンバー向け研修コンテンツの一部となります。
特に隠す内容もないので公開します。(口頭フォロー前提のため、記載荒い点はご容赦ください)

これは何?

  • アジャイル開発の会社における、エンジニア&デザイナー共通の新卒研修、うち技術各論編の一つ「生成AI」テーマのハンズオンパートの教材です
  • このハンズオンの前段に講義編があります
  • 2hぐらいで実施する想定
  • 受講メンバーはオンサイトでペアを組み、相互フォローしながら実施してもらいます

1. プロンプトエンジニアリング(20分)

目的

  • 自然言語のプロンプトだけで、どこまで生成AIへ高度な仕事を任せられるかを学ぶ

ハンズオン

ChatGPTを利用

以下を抜粋して実施

  • Zero-shot
プロンプト
7.11と7.9、どちらが大きな実数ですか?
  • Few-shot
プロンプト
5.11と5.9では、5.11と5.90との比較となるため、5.9の方が大きな実数です。
6.11と6.9では、6.11と6.90との比較となるため、6.9の方が大きな実数です。
7.11と7.9、どちらが大きな実数ですか?
  • CoT
プロンプト
7.11と7.9、どちらが大きな実数ですか?
ステップバイステップで考えてください。

その他の機能

  • ADA
プロンプト
7.11と7.9、どちらが大きな実数ですか?
  • マルチモーダル入力
  • GPTs

2. 色々な生成AIアプリを試す(20分)

※残り時間によっては、この項は後回しにする予定

目的

  • 複数のモデルの違いを知る
  • 生成AIの様々なユースケースを知る

ハンズオン

Claude.ai

  • プロンプト例: 社外の方へのメール宛先を誤って送信してしまいました。どのような文面でお詫びを送ればいいですか? (ChatGPTと比較)

その他の機能

  • アーティファクト
  • プロジェクト

Perplexity

  • 質問例: KDDIの社員数は、KAGの何倍?

ビジつく!

※社内プロダクトのため、URLは別途共有

3. API利用(20分)

目的

  • 実際のアプリケーションに生成AIの機能を組み込むイメージを体感する

環境準備

  • OpenAI APIキー:事務局より貸与
  • AWSアカウント(チームで1つ)
  • Cloud9環境(シドニーリージョンで作成)

ハンズオン

Cloud9環境の作成

  • シドニーリージョンのデフォルトVPC内に、無料枠インスタンスで構築

OpenAIのAPIを叩いてみよう

以下を利用

事前作業

# Pyhton用のOpenAIライブラリをCloud9にインストール
pip install openai

# Cloud9のターミナルの環境変数にOpenAIのAPIキーを設定
export OPENAI_API_KEY=sk-以下略

※講義メモ: APIキーとは何か?(無いとなぜ困るか、パスワードとの違い)

実行するコード

openai-api.py
# 必要なPython外部ライブラリをインポート
from openai import OpenAI

# OpenAI API用のクライアントを作成(リモコンのようなもの)
client = OpenAI()

# 生成機能(APIメソッド)を実行した結果を、変数に格納
completion = client.chat.completions.create(
  model="gpt-4o-mini",
  messages=[{"role": "user", "content": "日本の総理大臣は?"}]
)

# 変数の値を画面に表示
print(completion.choices[0].message)

実行コマンド

python3 openai-api.py

StreamlitでGUI作成

以下を利用

事前作業

pip install os streamlit

実行するコード

openai-gui.py
from openai import OpenAI
import os
import streamlit as st

# OpenAIクライアントを作成
client = OpenAI(api_key=os.getenv('OPENAI_API_KEY'))

# 画面タイトルを表示
st.title("おしえて!GPT")

# チャット履歴がなければ格納場所を作成
if "messages" not in st.session_state:
    st.session_state.messages = []

# チャット履歴を画面に表示
for message in st.session_state.messages:
    with st.chat_message(message["role"]):
        st.markdown(message["content"])

# プロンプトが入力されたら変数に格納
prompt = st.chat_input("なんでも聞いてね")

# 変数に値が入ったら以下を実行
if prompt:
    
    # チャット履歴にプロンプトを追加して表示
    st.session_state.messages.append({"role": "user", "content": prompt})
    with st.chat_message("user"):
        st.markdown(prompt)

    # LLMに最新のプロンプト+履歴を送信
    with st.chat_message("assistant"):
        stream = client.chat.completions.create(
            model="gpt-4o",
            messages=[
                {"role": m["role"], "content": m["content"]}
                for m in st.session_state.messages
            ],
            stream=True)
            
        # LLMからの返答をストリーム出力して、変数にも格納
        response = st.write_stream(stream)

    # LLMからの返答をチャット履歴に追加
    st.session_state.messages.append({"role": "assistant", "content": response})

実行コマンド

streamlit run openai-gui.py --server.port 8080

Cloud9のプレビュー画面から、Webアプリにアクセス可能。

このPythonアプリをコンテナイメージに固めて、ECS等にデプロイすれば公開Webアプリもできる!

4. RAG(30分)

目的

  • プロンプトエンジニアリング手法の一つ「RAG」理解の解像度をあげる

環境準備

  • AWSアカウント(チームで1つ)
  • IAMユーザー(AdministratorAccess権限)
  • Cloud9環境(シドニーリージョンで作成)

ハンズオン

以下を利用

  • S3バケット作成
  • ナレッジベース作成
  • モデル有効化
  • Cloud9でアプリ実行

5. エージェント(30分)

目的

  • RAGの次のトレンド、AIエージェントの理解の解像度をあげる

環境準備

  • AWSアカウント(チームで1つ)
  • Cloud9環境(シドニーリージョンで作成)

ハンズオン

事前作業

pip install langchain langchain-community langchain_aws wikipedia numexpr

実行するコード(画面なし版)

agent.py
# 必要なPython外部ライブラリをインポート
from langchain.agents import load_tools, initialize_agent, AgentType
from langchain.callbacks import StreamlitCallbackHandler
from langchain_aws import ChatBedrockConverse

# LLMを定義
llm = ChatBedrockConverse(
    model="anthropic.claude-3-sonnet-20240229-v1:0",
    region_name="us-east-1"
)

# ツールとエージェントを定義
tools = load_tools(["wikipedia", "llm-math"], llm=llm)
agent = initialize_agent(tools, llm, agent=AgentType.ZERO_SHOT_REACT_DESCRIPTION, verbose=True)

agent.run("KDDIとAWS、どちらが何年先に創業した?")

※講義メモ: OpenAIとの認証方法の違いは?

実行コマンド

python3 agent.py

実行するコード(画面つき版)

agent-gui.py
# 必要なPython外部ライブラリをインポート
from langchain.agents import load_tools, initialize_agent, AgentType
from langchain.callbacks import StreamlitCallbackHandler
from langchain_aws import ChatBedrockConverse
import streamlit as st

# 画面タイトルを表示
st.title("おしえて!エージェント")

# LLMを定義
llm = ChatBedrockConverse(
    model="anthropic.claude-3-sonnet-20240229-v1:0",
    region_name="us-east-1"
)

# ツールとエージェントを定義
tools = load_tools(["wikipedia", "llm-math"], llm=llm)
agent = initialize_agent(tools, llm, agent=AgentType.ZERO_SHOT_REACT_DESCRIPTION, verbose=True)

# プロンプトが入力されたら変数に格納
prompt = st.chat_input("Wikipediaと計算が得意です")

# 変数に値が入ったらエージェントを実行して結果表示
if prompt:
    st.chat_message("user").write(prompt)

    with st.chat_message("assistant"):
        response = agent.run(prompt, callbacks=[StreamlitCallbackHandler(st.container())])
        st.write(response)

実行コマンド

streamlit run agent-gui.py --server.port 8080

操作例

スクリーン ショット 2024-07-23 に 00.51.23 午前.png

※比較として、エージェント for Amazon Bedrockについても簡単に紹介

さいごに

弊社KAGでは、新卒メンバーも含めて技術アウトプットにも力を入れています!

また、今回のテーマである生成AIについては、先月AWSを題材にした入門書を出版しました。研修などにご利用いただいている会社さまもあるようなので、ご興味あればお手にとってくださいますと幸いです!

重版.png

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